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古紙リサイクル負荷度分析(平成14年度実施)

地球環境基金助成事業

はじめに(分析の目的と背景) 
とやま古紙再生サークルは,オフィスから排出される紙ごみをなくしリサイクルすることを目的に平成5年から活動している。
循環型社会の構築が叫ばれる中,古紙においては古くから再資源化が行われている。我が国での紙製造における古紙の利用率は年々上昇を続け,平成13年には57%に達しているが,平成17年度までに古紙利用率をさらに60%まで高めることを目指し「リサイクル60計画」が現在進行中である。
しかし近年,オフィスでは,インクジェット用紙やカラーコピー用紙等,新種の紙の登場により紙の多様化が進む一方,容器包装リサイクル法の施行により,家庭からも多様でしかも低質な古紙が増加しつつある。このような中,とやま古紙再生サークルが平成13年度地球環境基金の助成を受けて実施した事業評価において,古紙排出者において再資源化 の可否の判断基準が不明確であることが古紙の再資源化を推進する上での根源的障害となっていることが明らかとなった。
古紙の再資源化にとって肝要なのは古紙を再生紙原料として評価することである。原料としての評価は,再資源化できるかできないかという「0か1か」ということではなく連続的な評価が重要であるが,これまでに分析評価された例が少ない上に,紙の多様化が一層評価を困難にしている。再生紙原料として不適なもの,いわゆる禁忌品の種類とその混入許容量については,財団法人古紙再生促進センターが古紙標準品質規格(※)において定めているが,排出者側にとっては依然判断に迷う面も残されている。
一方,再生可能表示のある環境配慮型紙製品が最近市場に多く出回っている。循環型社会の形成を担うマテリアルリサイクル推進のためには,これら環境配慮型紙製品を購入して使用するだけではなく,使用後に再生紙原料として有効に資源化できるか,という情報を基に購買行動することが重要である。しかしながら,これらの紙製品が一般のものに比べどの程度再資源化に有利であるのか,排出者側にとっては不明な点が多い。
そこで今回,古紙再資源化において市民の立場から従来の判断行動基準を検証すると共に,それを補う形で排出者側の素朴な疑問に答えることを目的とし,100種以上の古紙(一部未使用の紙を含む)を原料と位置づけ,実際の再生紙製造過程を意識しながら歩留まりや製造過程における水質を分析することで古紙のリサイクル負荷を考察し,再生紙原料としての有用性について評価を試みた。
今回の検討がオフィスや家庭のグリーン購入の選択に寄与し,循環型社会形成への新しい視点や動きのきっかけになれば幸甚である。
(※) 財団法人古紙再生促進センター「古紙標準品質規格」
http://www.prpc.or.jp/kaiteisetumei.html

(注)今回実施した分析は、紙の評価の一側面にすぎない可能性もあり、慎重に対応してください。

予備調査とサンプリング  ↑topへ
負荷度を分析するにあたり、予備調査を実施した。

静岡県富士工業技術センターへのヒアリング 2002.6.27

分析サンプルを選定前調査:富山大学学生、グリーンコンシューマーネットワークとやま 2002.8.4

サンプル収集 2002.9.3 

結果  ↑topへ
分析概要と結果概要

結果表(コメント編)

結果表(水質編)

グリーン購入のヒント集  ↑topへ
グリーン購入のヒント集
分析方法  ↑topへ
分析の流れ

分析手順

インターンシップレポート
江守さん小松原さん芹川さん真草嶺さん

まとめ  ↑topへ
今回の分析では、製造ラインに決定的な障害を及ぼす紙は見当たらなかった。よって、グリーン購入も大事だが、「削減」と「分別と資源化」がより重要。

どの紙がリサイクルできてどの紙がリサイクルできないかということではなく、再資源化への障害の度合い(リサイクル負荷度)というような連続的な評価の視点が大事である。

紙のリサイクル負荷度としては、重量ベースでの異物混入率や加工度、地の色(印刷の色ではない)と関係が深い。

紙のリサイクル負荷度を下げるためにも、各地域に設定された禁忌品(きんきひん、混入してはいけないもの)の除去と分別が有効。禁忌品の中でも、紙ではないもの(紙を綴じ込むものや紙ではないもの)はとにかく分別して取り除く。

紙を加工したものの中には禁忌品であり取り除くべきものがあるが、あまりに過敏となり資源化すべき紙が資源化されないのは社会的損失である。重量ベース(歩留まり)の評価が重要。 紙なら『燃やす』から『資源化』へ舵を切る。

容器包装リサイクル法関係の紙については、雑誌に含まれてもおかしくない比較的上質な紙から、金属を含んだゴミといえるような紙まで千差万別であり、改善の余地がある。

3Rが大事。 リサイクル(Recycle)しているとかリサイクルできる商品だから安心ということではなく、紙においても、再利用(Reuse)や使用量削減(Reduce)がより重要。

紙のグリーン購入を進めるためには、「R70」など古紙の混入率を表示するしくみに加え、製品製造段階における紙の繊維割合と繊維以外の物質の割合を把握できるしくみが必要ではないか。 

雑感

あとがき  ↑topへ
紙を資源化する場合には、どの紙が資源化できるのか、どこに分別すればよいか、が課題となろう。今回はその課題解決の根本である買う段階でのグリーン購入の参考となるべくリサイクル負荷度に取り組んだわけだが、製造ラインに決定的な障害を及ぼす紙は見当たらなかった。購入するなら加工していない異物の少ない単純な紙がベストであるが、紙の場合は特に、3R(Reduce,Reuse,Recycle)といわれるような使用量の削減アクションがグリーン購入以上に有効である。 また、購入後の段階では、古紙を集めることの大切さを再認識した結果となった。
まず使わない。
使ったあとは、燃やさないでリサイクルへ。
グリーン購入も大事だが、「削減」と「分別・資源化」を徹底したい。 

【ヒアリング先】(敬称略)
静岡県富士工業技術センター
立山製紙株式会社
二塚製紙株式会社

【連携】
富山大学工学部加賀谷研究室

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